ITサービスマネージャ試験(PM1_H23-1)

解説

1

(1)

下線(ア)よりキャンペーン日である。

キャンペーン日=業務得異日であるため通常日より1ランク高い優先度を設定する必要がある。

なお、実際に設定された優先度は“中”であり業務特異日が考慮されていない。

※特定地域の会員に限ったアクセスであるため表1より優先度“中”であるが、業務特異日のため優先度“高”である必要がある。

以上より、解答を導く。

 

(2)

問題文[その後の判明事項](1)「“T社は前日までにキャンペーン日を通知~S社では、当日がキャンペーン日であることをY氏に口頭で連絡~Y氏は障害回復においてキャンペーン日を考慮していなかった(根本原因)”」に着目。

⇒業務特異日の優先度の設定を優先度判定ルールに組み込む。(再発防止策)

以上より、解答を導く。

 

(3)

問題文[T社システムのインシデント対応]

(3)「“Y氏は、この暫定対策を適用してよいかどうか、すぐには判断できなかった”」

(4)「“Y氏は別の回復策がないか、抽出された残りのインシデント情報を確認し、上記類似インシデントの原因と同様か、究明を続けた”」

(5)「“Y氏は通信プログラムを担当している専門部署に相談し、対応を検討した結果、類似インシデントの暫定対策を採用”」(T社からの催促)

問題文[S社のインシデント管理]⑤

次のような場合、責任者は専門部署に回復策の検討を依頼する。

・自らの知識・技能では回復策を見いだせない。

⇒Y氏は自らが即座に判断できる状態になかったにも関わらず、調査を続けT社からの催促を受けて初めて専門部署へエスカレーションしていることがわかる。

以上より、解答を導く。

 

2

(1)

下線(イ)

Y氏は回復策による処置が正常に終了したことを確認し、当該インシデントの解決を管理システムに記録

問題文[S社のインシデント管理](1)⑥

解決は、“T社によるサービス回復確認をもって、インシデントの解決とする”

以上より、解答を導く。

 

(2)

設問で問われているのは改善策である。

問題文[S社のインシデント管理](1)⑦T社とのコミュニケーション「障害回復処理の進捗状況について、T社に最新情報を提供」に着目。

⇒インシデントの発生から解決に至るまでのT社への報告は問題文に記載がない。(サービスの回復のみ)

そのため、暫定対策の実施前にはT社への報告の必要性があったと考える。

※解答文字数から“ITサービス部員の割り当て”と“作業分担(コミュニケーション対応・調査診断)”に言及し回答を導く。

 

3

(1)

根本原因や再発防止策を追加する点に着目。

問題文[障害に関する月次報告書の改善]「“最近、障害発生件数は減少しているが、同じような障害が何回も発生している。障害回復までに時間が掛かる上、根本的な対策が打たれているのかどうか疑問であり、不安”」

⇒類似障害の根本原因を識別し再発防止対策と実施計画を明記すれば良いと判断できる。

以上より、解答を導く。

 

(2)

問題文[その後の判明事項](2)「システムを利用する側のPCの電源断/再投入によってサービスを回復できることが、S社のサービスを利用している他社類似システムの暫定対策から分かった」に着目。

⇒S社からT社に対し、会員側で実施できる暫定対策を整備し連携することでサービスを早期に回復できる。

・通常フロー

会員⇒T社⇒S社⇒会員・T社

・T社からの暫定対策を連携し解決した場合のフロー

会員⇒T社⇒会員

以上より、解答を導く。