ITサービスマネージャ試験(PM1_H21-2)

解説

1

(1)

問題文[キャパシティ管理の実施状況](1)「基準値を超えると、パフォーマンスが急激に悪化するおそれがある。」に着目。

⇒パフォーマンスが急激に悪化した場合、業務影響が生じるので基準値より低い警告値を設けることで是正処置ができる。

以上より、解答を導く。

 

(2)

サービスレベルの要求水準達成とリソース監視の整合性がとれていない点に着目。

問題文[キャパシティ管理の実施状況](3)「オンラインレスポンスの遵守率を調査~要求水準を下回っていた。~運用管理システムから警告が出されていなかったので、必要な改善を進める。」に着目。

⇒表2のリソース管理項目にオンラインレスポンスの遵守率を設定していないため

以上より、解答を導く。

 

(3)

問題文[障害に伴うオンラインレスポンスの悪化]「変更管理プロセスを通して、機能性・可用性・保守性などの検証を行い、稼働中のサービスへの影響が最小となるようにリスクをコントロール」に着目。

以上より、解答を導く。

 

2

(1)

問題文[障害に伴うオンラインレスポンスの悪化]「片寄せ運用時には、オンライン業務の処理中にメモリ使用量がほぼ限界に達していた。そこにバッチ処理が起動されると、バッチ処理用のメモリ領域を確保するために、ページングが多発」に着目。

⇒設問より、キャパシティ管理として販売管理システムの運用変更前に確認しておくべきことが問われている。言い換えれば、事前に確認していれば当該事象を把握することができ予め対策が取ることができた。

販売管理システムの運用変更では性能テストが実施されていたが、このテストで片寄せ運用時のバッチ処理を実行したケースがあれば検知できた可能性がある。

以上より、解答を導く。

 

(2)

問題文[障害に伴うオンラインレスポンスの悪化]「本格対応のためは、メモリ所要量の再設計を行い、サーバの実メモリを増設する。」に着目し回答を導く。

 

(3)

問題文[販売管理システムの運用変更]「バッチ業務でのトラブルなどの発生時にオンライン業務の開始が遅れてしまうリスクがある。」に着目し回答を導く。

 

3

業務量の需要予測に基づいてピーク時トランザクション件数を算出し、現状の予測値との乖離を把握した上でキャパシティ計画を見直すという内容

(1)

問題文[販売キャンペーンの実施計画]「今回の販売キャンペーンが成功すれば、2010年度以降も6月と12月に販売キャンペーンを実施する計画」、「キャンペーン期間中の業務量が2割程度増加」に着目。

問題文[キャパシティ計画]「この予測は、2009年度のピーク時トランザクション数を基準(1.0)とした指標で、2012年度まで予測」に着目。

⇒2010年度以降の予測について販売キャンペーンを考慮し見直す必要がある。

以上より、解答を導く。

 

(2)

問題文[販売キャンペーンの実施計画]「ITサービス部では、キャパシティ計画への影響を確認するために、販売キャンペーンを企画している企画部門に最新の販売計画について照会」

⇒ITサービス部は企画部門の最新販売計画を基にキャパシティ計画を見直す必要がある。

以上より、解答を導く。

 

〇用語

・隘路:物事を進める上で妨げとなるものや条件。支障。難点。ネック。

問題文「隘路となっている部位を調査」

・捕捉:文章などの内容を把握すること。

問題文「インシデント数の推移を捕捉」