ITサービスマネージャ試験(PM1_H22-1)

解説

1

RPO(目標復旧時点):障害が発生した場合に、復旧する最新のデータの時点

⇒問題文にRPO変更の記載がないため“なし”

RTO(目標復旧時間):障害が発生してから、復旧するまでに必要になる時間

⇒問題文[契約者情報のバックアップ運用]「配送時間は8時間」、「社内ネットワークを使った場合、1時間」より7時間の短縮が見込まれる。

以上より、解答を導く。

 

2

(1)

問題文[サービス継続方針]「契約者情報のデータを障害発生日の午前0時の状態にする。」より回答を導く。

 

(2)

・X案

表1より最大のリストア所要時間が問われている点に着目。

水曜日にフルバックアップを取得しているため障害発生が火曜日の場合が最大の所要時間となる。

水曜日のフルバックアップ(1時間)+木~火曜日までの増分バックアップ(10×6=60分)

フルバックアップからのリストアに1時間

 増分バックアップの適用1日分当たり10分

・Y案

表1より毎日バックアップを取得

フルバックアップからのリストアに1時間

以上より、解答を導く。

 

(3)

問題文[サービス継続計画の作成]よりRTOを3時間に設定している。

また、リストアとは別に1時間30分を要するためRTO達成のためにはリストア所要時間を1時間30分以内とする必要がある。(3時間ー1時間30分=1時間30分)

2(2)(a)から10分ずつ減算し以下の所要時間であることがわかる。

火曜日:2時間00分≧1時間30分×

月曜日:1時間50分≧1時間30分×

日曜日:1時間40分≧1時間30分×

土曜日:1時間30分=1時間30分〇

金曜日:1時間20分≦1時間30分〇

木曜日:1時間10分≦1時間30分〇

水曜日:1時間00分≦1時間30分〇

以上より、解答を導く。

 

3

(1)

①自動転送されたバックアップデータを使用〇

②切替えリハーサル用のテストデータを作成し使用×

①は本番データのため、より本番運用に即した切替えリハーサルが実施可能である。

以上より、解答を導く。

 

(2)

問題文[サービス継続計画の作成]「リストア対象のバックアップ取得以降に行われた契約者情報のデータ更新分については、バックアップサイトのDBサーバに対して更新処理を再度実行するための復旧プログラムを作成」に着目。

⇒表2項番4復旧プログラム

復旧プログラム:リストア対象のバックアップ取得以降に行われた契約者情報のデータ更新

※設問で問われているのは復旧プログラムの処理の概要

図2操作ログをバックアップサーバのログサーバ2より取得し更新。

(ログサーバ1.2:リアルタイム反映で1年間保存)

日時:最終バックアップの日時以降の全操作ログを抽出

シーケンス番号:APサーバで実行された処理順

処理内容:処理内容に基づき更新

以上より、解答を導く。

 

(3)

今後も本番サイトにおける変更が発生することに着眼し、ITサービスマネージャとして、サービス継続計画を維持するための視点が必要であることを理解。

問題文を整理すると以下である。

〇事象

本番サイトの基本ソフトウェアの設定を変更

〇問題

バックアップサイト側:手順書に記載されていないオペレーション作業が発生

〇原因

バックアップサイト:オペレーション手順書が更新されていない

本番サイト:基本ソフトウェアの変更に伴い、オペレーション手順書が修正され更新

〇実施すべき内容

バックアップサイトと本番サイトのオペレーション手順書を同時に更新し確認する。